突然、友人の親が亡くなったと聞いたら
あなたはどうしますか?
すでに葬儀なども終えていた場合は、なにか贈るべきなのか。
それとも、何もしない方がいいのか。
この記事にたどり着いているということは
大切な友人のために何かしてあげたい!
と、あなたは考えていますよね。
そんな優しいあなたへ、どんな贈り物をするべきか
私の経験をもとに提案させていただきます。
最低限のマナーと相場は?
突然の訃報に驚き、すぐにでも何かしてあげたい!
と思っていませんか?
ですが何の連絡もせずに
突然、香典や贈り物をするのはNG!
必ず友人に連絡を取ってから贈り物をしましょう。
一般的に
忌明け前(四十九日まで)に贈られたものは
「お供え物」となり、遺族は返礼品を用意しなければなりません。
後から訃報を聞いて贈り物をする場合は、忌明け後(四十九日後)にしましょう。
もらった物の金額にあわせて
一人一人に違う返礼品を選んで注文する作業は
思いのほか、手間がかかって大変です。
それに加えて、四十九日までは遺族がしなければならない手続きも多いなか
葬儀が終わり悲しみを実感しはじめている時期でもあります。
訃報を聞いたあなたが
すぐにでも何かしてあげたい
という気持ちもわかりますが
そこはグッとこらえて、少し時間を空けてあげましょう。
葬儀後というのは、あなたが思っている以上にすることが多くて忙しいのです。
余計な手間と気遣いをかけさせないためにも
贈り物は忌明け後の落ち着いた時期にするのがいいでしょう。
直接渡す?郵送で送る?
友人の実家に直接行ける場合は
香典や贈り物(お供え物)を持参してください。
いつなら訪問してもいいか、友人に必ず確認をして行きましょう。
訪問するときは私服で大丈夫ですが
派手な色、柄のものは避けて
暗めの色合いの服を着ていきましょう。
友人の実家が県外の場合や
仕事や体調の関係などで訪問を控えたい場合は
郵送でも問題ありません。
その場合は手紙やメッセージを同封してください。
ネットで購入すると手紙の同封ができないので
別で送るかLINEや電話などで、お悔やみのメッセージを送りましょう。
そして
香典や贈り物をしたら、必ず友人に発送したことを連絡してあげてください!
実際に、差出人がわからない荷物が母の一周忌に届き
受け取るか迷ったことがあります。
送ってくるのは数少ない親族のみだったので
すぐに見当がついたのですが
突然「Amazonからの荷物です。差出人は分かりませんが、受け取りどうしますか?」
と配達員さんに言われると不安になりますし
受け取り不可になって荷物が戻ってくる可能性も。
生前、親交が多く贈り物もたくさんくる故人の場合は
差出人がわからないと遺族が困ってしまうので、気をつけてあげましょう。
相場はどのくらい?
友人の親が亡くなった場合の香典や贈り物(お供え物)の相場は
・20代 3,000円
・30代 3,000円〜5,000円
・40代 5,000円以上
・50代〜 5,000円以上
3,000円〜5,000円ぐらいですね。
友人との関係性や、あなたの気持ち次第では多少金額が変わるかもしれません。
相場より高すぎると、かえって友人に気をつかわせてしまうので
贈り物にする場合でも5,000円台までにしておきましょう。
香典や贈り物をするときに
忌み数(「死」や「苦」をイメージさせる)とされている4と9は絶対に避けるようにしてください。
偶数もよくないとされているので
奇数の金額になるように気をつけましょう。
例えば、香典を包むときに
「3,000円だと少ない気がするから、4,000円にしよう!」
これはNGです!3,000円以上にするなら5,000円に変更してください。
贈り物の場合は、個数が忌み数にならないように気をつけましょう。
「のし」の書き方は?
お供え物にかける「弔事用のし紙」は結び切りで黒白や黄白のものを選びましょう。
表書きは「御供」「御供物」にしておけば失礼はありません。
「内のし」「外のし」について聞かれた場合は
・直接渡すなら「外のし」
・郵送なら「内のし」
にすることをオススメします。
「外のし」とは?
贈り物を包んだ包装紙の外側に「のし」をかけること
「のし」が一番外側になる。
直接渡す場合は「外のし」にするのが一般的。
「内のし」とは?
贈り物を包んだ包装紙の内側に「のし」をかけること
(上)包装紙
↓
のし
↓
(下)ギフト箱
となる。
※郵送の場合「外のし」にすると途中で破れたり濡れたりする可能性があるため「内のし」で贈るのが一般的。
※「二重包装」で注文すれば「外のし」をかけた上から、さらに包装紙で包んでもらえるので、選べる場合は二重包装をするのも有り(ネットで注文した商品を持参する場合などにオススメ)。
ただし、SDGsの観点などから過剰包装をするお店が減っているので、頼みたい場合は事前に問い合わせをして確認しておきましょう。
なぜ、すぐに教えてもらえなかったのか?
友人の親が亡くなったことを、あなたはどうやって知りましたか?
友人から事後報告でしたか?
それとも別の人から聞きましたか?
なぜ、すぐに言ってくれなかったのかと思いませんでしたか?
それには理由があるはず。
実際に私も
自分の親が亡くなったときに
親友へは事後報告、友人には伝えない
という選択をしました。
友人の親と面識がある場合
同級生の親、地元の友人の親であれば
あなたと面識がある場合も多いでしょう。
面識があるにも関わらず、後から訃報を知った場合は悲しい気持ちになるかもしれません。
「知ってる人なのに、すぐに訃報を教えてもらえなかったのはどうしてだろう」
と思ってしまいますよね。
親と面識があるが故の理由もあります。
でも友人を責めてはいけませんよ。
友人も考えた末に、後で連絡すること、または伝えないことを選んでいるのですから。
故人の意向を尊重したから
私の場合は、故人(母親)が元々、人見知りで秘匿主義。
亡くなるきっかけとなった病気が判明したときも
同居している家族以外には隠し通そうとしていました。
結局、家族全員に伝えることになるのですが
「(娘や息子に知らせないでほしいという)私の意向は尊重してくれないのね・・・」
と言われたことも。
母と面識がある友人もいるのですが
病気のことを伝えていたのは一人だけ。
他にも理由はあるものの
私としては「亡くなったことを周りに広めてほしくない」
という故人の意向を尊重することにし、
友人には誰一人として訃報を言わないという選択をしました。
コロナ禍だったから
母が亡くなったのは一年以上前ですが
当時は実家がある県もコロナ陽性者が多く
他県から帰ってくる身内もいたので
親族以外への連絡は控えるようにしていました。
あなたの体調を考慮したから
結婚・妊娠・出産とイベントの多い年代ということもあり
私の友人たちも妊娠中であったり子どもが産まれたばかりの人が多く
コロナも落ち着いていなかったので
体調的にも精神的にも不安定にさせたくなかった。
あなたが友人の親が亡くなったことを直接聞いていないのだとしたら
それは友人の気づかいだと捉えてください。
次に会ったときに
「あの時すぐに言ってくれれば・・・!」
なんて言わないであげてください。
友人も迷った末に、苦渋の決断をしているはずですから。
友人の親と面識がない場合
大学生や社会人になってからの友人だと
親の顔は知らないことが多いでしょう。
すぐに訃報を教えてくれなかった理由は
面識がある場合とは異なります。
でも訃報を知ってしまったら力になってあげたいし
友人のことが心配・・・
そんなときは親ではなく
友人に直接、贈り物をしてあげるといいかもしれません。
親との面識がないあなたに気を遣わせたくなかったから
故人との面識がない、あなたに対しては
変に気をつかわせてしまいそうで連絡をするのも悩みます。
友人から直接聞いていないなら
贈り物はあえてしない方がいいかもしれません。
実家が県外だから
県外まで出向いてもらうのも申し訳ないし
コロナもあったので故人と面識のない友人への連絡も一切しませんでした。
遠方から来てもらう場合は
宿の手配や迎えなどに手が回らない可能性があったのも理由のひとつです。
これは当事者にならないと分かりませんが、故人が亡くなってから葬儀が終わるまでの数日間は目が回るような忙しさで、あっという間に過ぎていきます。(あらゆる決断を迫られる数日間となります)
お悔やみのLINEや電話を頂いても、ゆっくり返事をすることができませんでした。
「葬儀が終わったら、また連絡しますね。」
としか返事ができなくて、連絡を頂いた方々には申し訳なかったです。
訃報を聞いて、すぐに連絡したくなる気持ちもわかりますが、
早くても葬儀が終わってから1週間後あたりに連絡してあげたほうが
メッセージもしっかり読めますし、友人もゆっくりあなたと向き合えるでしょう。
何を贈ればいいのか?
友人の親が亡くなったことを後から聞いた場合に
何を贈るのがいいのでしょうか。
実体験をもとに
もらって困ったもの
現金(香典)
の3種類にわけて紹介します。
もらって嬉しかったもの
もらって嬉しかったもの
贈り物としてあげたら喜ばれたもの
を紹介していきます。
三輪そうめん 「三輪の神杉」
一束ずつ個包装されており、高級感のある素麺。
極細麺でのどごしもよく
家族で感動しながら食べたのを覚えています。
実家がある地域では、お盆に素麺を供える風習があるので
仏壇にもお供えして
故人と一緒に食べることができました。
相場よりも値段は張りますが
特別な友人のために贈るのであれば間違いない一品です!
お盆や夏の暑い時期にはピッタリですし
寒い時期に、にゅうめんにして食べても美味しかったです。
生花(供花)
生花は、母が亡くなったことを喪中ハガキで知った友人(親との面識はない)が私の家に直接送ってくれました。
私のことを気づかってくれた、その気持ちが嬉しくてたまらなかったのを覚えています。
毎日、花を眺めて手入れをするだけで穏やかな気持ちになれました。
生花を贈るときはアレンジメントが手入れも簡単でオススメ。
原則として白を中心とした色合いのものを贈ってください。
忌明け前(四十九日前)に生花を贈る場合は、白い花のみを使用しなければいけないので気をつけましょう!
ボックスタイプも贈りやすく
場所をとらずに、そのまま飾れるのでオススメ。
贈り物をする家庭にペットがいる場合は
避けるべき花もあるので気をつけてくださいね!
お菓子
「消えもの」であるお菓子は、贈り物に適しています。
和菓子・洋菓子どちらでも問題ないので友人が好きそうなものを選びましょう。
好みがわからないときはフィナンシェやクッキーなど、万人受けするものがオススメ。
贈った物は数日間、仏壇に供えられることも考えて贈りましょうね!
(例:夏場にチョコレートを贈ると溶けてしまうので避ける)
【アンリシャルパンティエ】
あらゆるシーンでの贈り物に最適!大変お世話になっています。
フィナンシェとマドレーヌは定番商品で
喜ばれなかったことはありません。
お菓子をあまり食べない男性にも好評です!
季節限定品を贈りたいときは
公式ショップ が種類も多くて探しやすいですよ。
【ヨックモック】
こちらも贈り物の定番品。
一度は食べたことがあるのではないでしょうか?
手頃なお値段で、数がたくさん入っているので
家族や親族が多い友人への贈り物にオススメです!
【長崎心泉堂】(カステラ)
日持ちするカステラもオススメです。
長崎のカステラは、ふわふわで美味しいので贈り物としても喜ばれます!
お供え用の風呂敷がセットなのも、ありがたいですね。
【銀座千疋屋】(ゼリー)
鮮やかな色のフルーツゼリーは
食欲がないときでもツルッと食べられるのでオススメです。
ゴロッと大きな果物が閉じこめられていて食べごたえもありますよ!
甘いものが苦手な方にはコーヒーゼリーもおすすめ。
キャンドル
キャンドルは、母の初盆のときに実家へ贈りました。
ハスの花の形をしたLEDキャンドルを2個。
花の部分がLEDで、色を変えながら光ります。
キャンドル立てとしても利用できるので
中にキャンドルをいれて火を灯すこともできます。
コンパクトな仏壇を置いているので、大きな提灯を置くスペースがない
でも、お盆は故人が帰ってくるので
灯りはたくさんつけていてあげたい!
故人の霊が、自宅に戻ってくる道がわかるように灯りをたくさんつけて道を照らしてあげる、という意味合いがあります。
そんな家庭にはピッタリの贈り物です。
電池式でコンセント不要なので、出し入れも設置も楽。
お供え物や花などが仏壇の周りにはたくさんあるので
置き場所を自由に変えられるのは大きなメリットです。
小さいお子さんや、ペットのいる家庭なら
LEDの灯りだけにしておけば火をつけなくていいので安全です。
若い家庭向けだと思っていたのですが
実家にきた祖母が大変気に入り、同じものがほしいと言っていました。
年配の方に贈っても喜ばれるかもしれませんね!
実際に贈ったのは、こちらの2個セットのものです。
【亀山ローソク】
花づくし、和菓子づくしシリーズがオススメ!
一つ一つに香りがついていて、キャンドルの灯りと香りに癒されます。
実家では花づくしをいただいたことがあり
12個セットなので、月命日に1個ずつ仏壇に飾って
季節の花の香りを楽しんでいますよ。
キャンドルの項目で紹介したハスの形のLEDキャンドルとセットになっている商品もあります。
もらって困ったもの
贈り物をいただくのは非常にありがたいことなのですが
定番品はかぶりやすく、少々困ってしまったものもあります。
他の人と違う贈り物にしたいなら、参考にしてもらえると嬉しいです。
造花
生花とは違い、ずっと残るものになるので保管場所に悩みます。
マンションだと場所を圧迫する可能性もあるので
生花にするか、仏壇以外の場所にも飾れそうな
プリザードフラワーにするといいでしょう。
線香
線香は定番中の定番なので、一番多くもらいます。
贈り物としていただくものは、何箱かセットになっているので数年は持ちます。
それを色んな方からもらうので、線香セットが溜まっていく。
数が多いと保管場所にも困ってしまうので
友人にはできれば線香以外のものを贈ることをオススメします。
何を贈ればいいのかわからず、やむを得ず線香にする場合は
高級感のある線香や香りがついた線香で、特別感をだすといいですよ。
お花券
香典の代わりに、お花券を贈ろうと考えることもありますよね。
・現金ではないから返礼品は不要だという意味を込めて贈る
・生花を贈りたいけど、どんなものを贈ればいいかわからないのでお花券にしたい
・もらった側が使いたいタイミングで利用できて便利だから
上記のような理由で、お花券にしようと思っているなら
ちょっと待ってください。
お花券は、もらった側が困ることが多いのです。
まず、現金ではなく券だから返礼品は贈らなくていいという考え方はありません。(地域によっては、そういう考えもあるようです)
お花券を頂いた場合でも返礼品は贈られてきます。
購入する前に必ず確認してほしいのが
お花券が使えるお店が送り先の近くにあるかどうかです。
せっかく券をもらっても使えるお店が近くにないとどうしようもないですし
わざわざ券を使うために遠くのお店へ行くのは時間もお金もかかってしまいます。
いつか使おうと、どこかにしまい込んで有効期限が過ぎてしまったなんてことも。
それではお互い、もったいない事をしていますよね。
・送り先の近くに使えるお店が多い
・お花券を使ってくれそうな相手だとわかっている
という場合は、お花券も選択肢にいれていいでしょう。
送り先の近くに使えるお店がない場合は
生花を頼むか、香典を贈るか、他のギフトにすることをオススメします。
現金(香典)
物ではなく、やはり香典を贈りたい!と考えているあなたへ。
香典を後から渡すこと自体は悪いことではありません。
ですがその場合は、贈るタイミングに気をつけてください!
香典をいただいたら、遺族は香典返しとして返礼品を用意しなければなりません。
「香典返しは辞退させていただきます」と一言添えて贈ればいいのですが
辞退をしても返礼品が送られてくることも多いようです。
何もしないわけにはいきませんからね。
香典を贈る場合は初盆、または一周忌がタイミングとして適しています。
初盆と一周忌は必ずお供え物が届くので、遺族はあらかじめ返礼品の準備をしているからです。
どのくらいお供え物が届きそうか予想を立てて
事前にまとめて注文することが多いので
初盆や一周忌のタイミングであれば
あなたの香典のためだけに返礼品を用意して発送する手間がなくなるのです。
なんでもない時期に香典をいただくと、ありがたいとは思いつつも
返礼品を考えて選んで発送して・・・と、結構な手間が発生してしまいます。
なので事前に友人に連絡をしたうえで初盆や一周忌に香典を贈りましょう。
訃報を聞いたのが初盆後で、一周忌もまだ先の場合は
月命日(毎月、故人が亡くなった日のみを指す)を選んでもいいでしょう。
ですが、月命日は返礼品の準備をしていないので
どうしてもタイミングがあわない場合のみ検討しましょうね。
【さいごに】迷っているなら、贈り物はするべき
友人の親が亡くなったことを後で聞いた場合にオススメの贈り物を紹介してきましたが
友人とその家族は深い悲しみの中にいるということは忘れないでください。
花を見ると葬儀を思い出して辛くなる、という人もいます。
その場合は花を贈るのは避けたいですし
甘いものを食べない父親だけが実家にいる場合は
お菓子を贈っても食べきれなくて困ってしまう、ということもあります。
喜んでもらえる贈り物は、友人とその家族の状況によって異なるのです。
可能であれば事前に友人に連絡をして
「先日、訃報を聞きました。まずはお悔やみ申し上げます。供花を贈りたいと思ってるんだけど、花を見ると辛くなる人はいないかな?」
と聞いておけば間違いがないでしょう。
友人の優しさを感じる贈り物は、どんな状況であっても嬉しいものです。
あなたが友人のことを想って選んだ贈り物ですから、きっと喜んでもらえますよ!
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